AVRとは(PICと比較)

AVRは米国アトメル社のマイクロコンピュータ

 

PICのライバル種です。アセンブラにしてもCでも、やっぱりAVRはPICより使いやすいです。

 AVRの概要や全般について。AVRの特徴、開発環境や長所、短所についての説明 さあAVR始めましょう。

AVRとは

AVRは米国アトメル社のマイクロコンピュータ

おなじくマイクロチップ社のPICと同等のマイコンでライバルとして比較されます。

 

 

AVRは
米国Atmel社のマイコンです

 

 

性能自体はPICと同等か優位にあって、同様に使われますがPICの方が広く使用されて知名度はPICが有名。

 

AVRの方がいくつかの優位点もあり、知名度や情報が少ないのは欠点ですが、チップ自体は扱いやすく、使ってみれば使い安く性能も良いチップといえます。

 

PICとAVR 比較

 

AVRは使いやすい (PICより)

PIC 対 AVR では言い古されたことの数々ですが
PICのアセンブラは変態アセンブラなど言われたりして、使いづらいです。

 

AVRはアセンブラもPICより使いやすく(ただAVRにも当然その特有のクセみたいなものはあります)、C言語環境もGCCのWINAVRがあるのでとても楽です。

 

それでも、基礎から解説した書籍や情報が少ないのでマイコンに初めての入門にはPICの方が良いかもしれません。(とくにAVRはアセンブラ情報が少ない)

 

AVRとPICの比較

 

PIC
C言語の開発環境を自前でそろえる必要があった。(外部の有償のものが主流)
アセンブラが特有で扱いにくい(16シリーズ)
チップの構造上、扱いにくい部分がある

AVR
C言語の開発環境が無償提供
アセンブラも普通
チップの構造も普通で扱いやすい
価格が安価

 

 

かつてPICにくらべ、圧倒的に優位点が多かったAVRですが

2015年では

PICも追いついてきて、比較するほどの優位点も少なくなってきています。

 

かつてのPIC16シリーズと比べると

AVRを使うとまずバンク切り替えから解放される。 分岐命令が豊富にある。

 

PICは16シリーズだけで、PIC18Fシリーズ以降を使ったことはありませんが、
PIC18では使っていて不満な点がかなり改善されているみたいです。

C言語開発環境も無償提供され、AVRとの差は縮まっています。

 

AVRでは、
C言語開発環境も発売元からフリー提供されているので(AVR STUDIO4)、アセンブラを使うことも少ないかもしれません。
同じ開発ソフトで アセンブラ、Cを両方使用できます。

 

PICと比較したAVR

AVRでマイコン入門するのは情報が少ないのは難点ですが、AVRが使いやすく感じます。PICも慣れてきたころではありますが、これからはAVRでいきたいです。

 

マイコン入門者ならば情報や本が多いH8,PICの方がよいかとも思いますが、AVRも開発環境がフリーでそろえやすくその点はわかりやすい。

 

AVRには、優位点が多かったのは、最近はPICは追いついてきています。

  • AVRはISP:実回路に実装したまま書き込み が可能
    (最近のPICライタも可能です)
  • AVRはC言語の開発環境もフリーである
     PICも発売元が機能制限付きでフリー提供

 

開発環境は差が無くなってきていますが、アーキテクチャーといわれる構造自体、AVRは素直でアセンブラもPICに比べ、普通に使いやすい。Z80系の流れでもすんなり入っていけるのはH8系と同じです。

 

雑感としてはこんな感じですが、AVRは最近少しずつ使われ始めAVRからマイコン入門は少し壁がありますが、他マイコンからならすんなりと入れそうです。

 

有志の方による日本語データシート翻訳も主要なAVRチップはほぼあります。

(2010/9/1) 再びフリーで復活

再びフリー使用可能で復活してくれました!

 

これも大きな優位点。

欲しいなと思ったものに日本語訳のデータがあるのは思った以上に助かります。(PICのマイクロチップは主要チップしか日本語対応ない)、
また使用できなくなったら、すごく困ります、みなさん大事に利用させてもらいましょう。

 

500円で始めるPIC 同様 AVRも500円程度で気軽に始められると思います。

AVRはライターの自作から入るのもトレンドのようで、それもキットのようにかなり手軽に作れます。


ライタも手軽に作れ、最近はUSB環境のライタもキットのように入手できるので、AVR人口も増えてほしいです。

 

ただ、チップの入手性が悪いのや書籍、AVRを扱ったHPやBBSなどがPICに比べてグンと少なくなるのは今のAVRの現状です。

 

開発環境


●開発ソフト


AVR STUDIO
 

 

アセンブラ AVR STUDIO4

C言語   AVR STUDIO4 でGCC

どちらもフリーで統合環境で使用でき、使いやすい開発環境です。

 


他の開発環境を使った経験があれば、難なくにすぐ使い始めることができると思います。
使った感じは、使いやすさはPICのMPLABとそれほど変わらないでしょう。


BasicもAVR用のものがあり、フリー利用も可能なのでBasicもあります。

 

PICを使っていたときMPLABのシミュレータもかなり深く使え、シナリオで保存できファイヤー(fire)ってやるのがお気に入りでしたが、AVRSTUDIOのシミュレータも使いやすいと思いました。なにより慣れたGCCを使えるのは喜ばしいことです


書き込み機器(ライタ)

AVRのライタ(書き込み器)は、市販品、自作系のもの いろいろ選択ができます。


市販品は 純正ライタ AVR ISPmarkⅡ も安価です。

AVRmk2

自作系ライタは、いろいろなところで多種が作られていて、PICよりも選択は多いでしょう。


ライタについては

AVRライターについて(書き込み器)   を参照のこと

 

データシート

日本語版はメーカーから出てないのですが、日本語データシートに翻訳して公開してくれている有志の方がいます(感謝) 


翻訳ソフト的な文も感じますが、こだけの数の翻訳は大変だったでしょう。
これもAVRの利点の1つですね。

 

日本語訳

 

AVRを使ってみて

PICはアセンブラ記事も多いですが、AVRはC言語の記事が多数でアセンブラ例が少ない。
書籍やネットでは旧型AT90の例が多いですが、現状では、ATmegaになっています。
旧AT系のプログラムもほぼそのまま使えるようです。

タイマーの機能も価格からしたチップの機能もなかなかいっぱいあり、チップも小さめで魅力的なマイコンです。
PICと比較されるAVRですが、アマチュア使用でAVRの便利な点もPIC18FシリーズでPICも迫りよってきた感もあります。

 

ATtiny2313 について

一番主要なAVRのチップ ATtiny2313 について、

8MHzの内部発振を持ち、校正もできる、ピンがIOに全部使える、全部内部プルアップできる
また、自由に使える”汎用レジスタ”が32コもある! と喜んでいたら、そう単純でもないです。


このうちに数々の制限があり、紛(まぎ)らわしそうでなかなかクセがあります。
アルゴ算法堂  きれいに表で分類されいるので参考に。

 

最後に

 

AVRの長所ばかり強調していますがそれなりに欠点も当然ありますが、制作例や情報など少ないことをのぞけばAVR周りの環境は良い

 

AVRはフリーで環境が整えられて、タイマーもかなりの設定があり、いろんな面でPICより使いやすく便利! もっと早く手がけるべきだった、という感じです。(PICは16シリーズしか使ってない経験での比較)


AVRはPICより後発で、500円で始めるPICの PIC18シリーズ のリンク先にあるように、ライバルとして当然PICを研究して作られたはずなので、比較して長所となる特徴があるのは当然とも思います。

 

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